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市川〜亀戸の旅

市川〜亀戸 

2010.11.20(土)


一年ぶりに遠征ウォーキングに出た。誰に急かされることもない気ままな旅である。江戸八百八町を闊歩するという計画だけは気宇壮大だが実行が伴わない。私の場合、0900前に家を出ないとモチベーションがダウンしプラン沈没の危険がある。テルモスに珈琲を詰め朝食もそこそこに家を出た。JR総武線で昨年終着点の市川に向かった。0940一年ぶりに市川駅に降り立ち点景をショットする。14号線「千葉街道」を西に向かって歩き始めた。

地図を眺め腕時計コンパスで方向を定める。登山ほどの精度は必要ないけれど習い覚えた癖。次の一歩を何処に置くかを考えながら歩く山道とは随分違う。安全だがコンクリート舗装は身体に悪そうだ。大勢の人々が歩いた歴史の路を辿って江戸を目指す旅は始まったばかり。成田街道、千葉街道の歴史の由来など知る由もない。ただただ歩き通すだけのシンプルプランだ。いずれ江戸八百八町を縦横に歩くプランだがまだ緒に就いたばかり。名所旧跡の由来を学んで歩けば楽しいものになるだろうが、関東の歴史に関する素地がまるでないのでお手上げ。拠り所は手元にある「藤沢周平と歩く」「江戸切り絵図」と幾冊かの図書だけだ。図書館には江戸東京巡りの本が溢れている。幸いなことに両国には東京江戸博物館がある。もう一度訪ねて勉強し直ししないとダメかなと思っている。同じ趣旨で東京江戸を歩く人はかなり居るようだ。六年ほど前に「歩く会」にエントリーして門前仲町から皇居を経て品川まで歩いたことがある。おおよそ20キロ行程だったが、かなり楽しめた。芝公園でランチをし、品川から高輪まで高齢ジジ様と抜きつ抜かれつの競争をしたことがある。ジジさまの健脚ぶりに舌を巻いた。あのジジ様はいまだにしぶとく歩いているのだろうか。歩けることは健康の証だとしみじみ思う。いずれ木蓮さんと一緒に江戸歩きが出来るようになればいい。

路なりに歩く事しばし、江戸川を臨む袂に出た。幾つも架かる陸橋をJR私鉄電車が頻繁に往来する。関東大震災並みの地震が勃発したときの避難経路として鉄橋は外せない。どうしたってこの川を渡ることになる。これだけの橋があれば、一つ二つは全壊を免れ渉ることができるだろう。鉄橋を通過する電車の音が川面を伝い大きく響いて来る。河川敷で少年野球の試合が行われていた。引率する父兄の声、グランドに注がれる熱いまなざし。陸橋の上から眺めた。ピッチャーがミット目がけて玉を投げる瞬間に合わせてショットした。小さな白球が映っていた。

1022-やがて東京区内に入る。柿の木と古びた家屋があった。人が住んでる気配がない。小岩駅への近道を辿る。コンビニで用足しを済ませ小岩図書館前バス停でテルモスの珈琲で一服した。家の密集ぶりの割に人影が少ない。下町なんだなあと思いながら黙々と歩いた。小岩駅周辺でうろうろ迷ったのはご愛嬌というものだろう。再び千葉街道に戻り小岩大橋を越える。スカイツリーが遠くに見え始めた。街道沿いにある小さな公園で一服した。家に連絡を入れたところ、ようやく掃除が終わったとのこと。午後から実家に向かい義母さんの「介護」に向かうそうだ。義母が私の好物の「豚汁」を作って持たしてくれるとのこと。ありがたいことだ。 1200江戸川区民センターを通過する。公園の紅葉が盛りを迎えていた。

いよいよ荒川を越える。川に沿って首都高速が走っている。川が暮らしの傍らにある風景は心が和むものだ。堤防で堰止められている川のほうが居並ぶ家屋よりも高い位置にある。下町一体は海抜零メートル地帯なのだ。一度氾濫決壊すれば被害甚大となる。関東一円、江戸東京が水郷地帯に在ることがなんとなく判る。

橋を渡り終えると見上げるばかりの高層住宅が建ち並んでいた。小岩とは明らかに景色が違う。東京都区内に入ったことを実感した。市川から一時間半歩いたあたりからふくら脛が痛くなっていた。この程度のウォークで脚が痛むとは情けないことだ。運動不足は隠せない。交差点信号待ちでどっかり腰を下し、膝下のストレッチを入念に行う。自販機で冷たい飲み物を求め一服した。目の前を車バイクが行き過ぎてゆく。休息の後の歩き始め、ヨタヨタと70歳老人のような歩幅になる。情けない。元のペースに戻るまでに1分ほどかかった。これをもってしても筋肉キャパがダウンしていることが判る。思う以上に身体機能が退化している。さすがにヤバいと思った。テント担いで山に登るなど無謀の極みと悟った。

疎水のように静かに流れる小川(中川新橋)を越え路なりにまっすぐ歩いて行けば亀戸駅JR。亀戸駅周辺には人が溢れていた。「天龍」というラーメン屋の看板があった。どうやら相当有名らしい。食べたいと思ったけど我慢して通過した。裏手路を辿り駅に向かった。飲み屋食い物屋の店が林立していた。夜ともなればにぎやかな趣になるのだろう。ようやく亀戸駅に着いた。津田沼までの切符380円を買って電車でとっとこ帰ってきた。0900-1500までのウォーキング旅、まずまずだった。地図をマーキングしたところ11キロだった。コンクリート舗装の道ばかりは身体に悪いなあ。靴を工夫しないといけないと思った。


千葉街道参考データ
付記:本日、図書館で江戸歩きに関する書籍を三冊ほど調達してきた。江戸名所図と旅の記録文章作法に関すること。何をどう書いていいのか模索中。写真データを軸に記憶を定着させてゆく作業は楽しいものだが、いまいち主題が明確でないから書きにくいところがある。いつどこで何を、、これがスケッチの基本であることを踏まえながら綴っていくことにしよう。正確ではなくては意味がない。

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