山ダイアリー
 2001年10月 


■ ステレオを破毀
暖かい一日。とうとう街路樹が色づき始めた。一日の仕事が終ってぐったりしてしまった。座椅子を横にしてしばし仮眠を取った。それから食事。今日はシチューとフランスパンと珈琲とサラダ。疲労しているせいか食欲がなかった。
ステレオの廃棄処理を行う。コードを切断し、水をかけ、二度と使われることがないようにきれいさっぱり引導を渡した。それをゴミ格納室に運び、粗大ゴミの紙を貼付ける。明日の朝、市の回収車に運ばれて「さようなら」だ。夥しい書籍は、週末に古本屋に持ち込み、いくばくかの金銭に替えることになっている。搬出に、先日買ったトートバッグが役立ちそうだ。なんだか皮肉なことだなあ。明日から11月、晩秋の季節を迎える。本格的な冬になる前に、もう一度キャンプに行きたいものだ。温泉に浸ってのんびりしたいものだ。
2001/10/31


■ 秋風
肌寒い一日だった。ストレスの溜まる仕事をしてきた。失業率5.3%という数字の裏に潜む現実を考えるとそら恐ろしい。平均以下の地方の数字はもっと跳ね上がっているはずだ。発表される数字は「平均値」。なぜもっとシビアな数字を発表しようとしないのだろうか。木蓮が書棚の整理に着手して数日が立った。夥しい書物が処分される見込み。それでもまだ随分あると溜め息を着く。新しい生活を送るにあたって「過去の道具」は意味をなさないと言う。再構築には時間がかかりそう。
2001/10/30


■ スーツと靴とネクタイ
今日から新しい月の始まり。会社出入りの業者にスーツを発注した。ほぼ3年ぶりの快挙。半額であること、同じ仕立てにできるという条件で手を打った。 ほぼ10年をワンサイクルにして、スーツを揃えてきた。やはりくたびれは隠せない。爪に火を灯すようにして貯めた「トラの子」を、少しだけ拠出して節約木蓮に協力もした。靴も一足求めなくてはならないし、ネクタイも1本くらいは揃えなくてはいかんかなあ。おお、モノ入りじゃなあ。

さて明日から激動の日々が始まる。その最中にあっても「山」を忘れないことが真骨頂なのだ。やるで〜。右足大腿部の痺れが、今朝になって緩解した。一一昨日から始めた基礎トレーニングが効を奏してきたらしい。しめしめ。月1度から2度の山では衰え著しい筋肉を維持することは難しい。それすらもままならないのでは退化する一方だ。
ひさしぶりにレクイエムを聴く。ややもすれば慌ただしい日々を送っている。心急く日にこそモーツアルトを聴きたい。いつ聴いても、このレクイエムの調べは心に染みる。韜晦と諧謔に溢れたモーツアルトの生涯を思う。ようやく生活の中に音楽が戻ってきたようだ。新しいCDを揃えてみるのも悪くない。
2001/10/29


■ 整理と廃棄
過去に使って、今はもう役目を終えていて押し入れの奥に埋蔵されているパソコンとか、使わないだろうと思われるモノを壊し、廃棄し始めた。パソコンに至っては3台もあった。夥しいコード類とか、その他諸々を切断し、ネジを取り、再生不能にして袋に入れたら5箱くらいになった。その他に解体した書棚(私が中学時代から使っていたモノ)の板をまとめて廃棄処分にする。昔ながらのアンプの類いも、このさいだから処分することにした。とにかくモノを減らし、将来の生活に備えることが肝要だ。生きていく上で必要なモノだけを(もちろん、それだけではつまらないので、彩りを残しつつ)厳選して置くようにしようと思う。この他にもCD、書籍までが整理の対象に入っている。少しづつ少しづつ、、とはいえ廃棄処理は一気呵成にやらないと気分が滅入ることも確かだ。必要なモノは年代と共に変化していくということだ。まさか、これだけのアウトドア道具を揃えることになるとは思いもしなかった。

カメラも改めて部品を点検しケースに納め直した。おふくろの遺品「オリンパス」はシャッターが巻き上がらない故障を起こしている。いずれこれは修理にまわさなくてはならないだろう。娘が生まれた年に開発され、記念に求めた「PEMTAX LX」と「MX」はいまだに現役だ。このカメラとかアウトドア道具の幾つかは、いずれ娘と息子に形見分けということになるだろう。年月に耐えるモノは選んだつもりだ。その他に格安で譲っていただいた「PENTAX MZ3」(中古品)と「CONTAX T2」(中古品)は現在活躍中。この他に木蓮が使用していた「MINOX35」(中古品)というスパイもどきのカメラもあわせると結構な量になってしまう。このうえデジタルカメラまでは食指が動かない。必要ならフィルムからCD焼き付けを起こすか、フィルムスキャナーで対応できるからだ。

基礎体力を養う為に「スクワットから始まる柔軟体操」を始めた。ゆっくりゆっくり行うことで硬くなった筋を伸ばす。油断すればたちまち筋力が衰えてしまう。もう少し体重を増やさなくてはいけません。毎日少しづつでも蓄積すれば大丈夫だろう。下半身の衰えが一番まずい!握力、背筋、腹筋などなど、まず基礎体力がモノを言うのだから。カレンダーに赤丸印をつけるように木蓮に頼む。一緒にやれば更に効果があるというものだ。
2001/10/27


■ 人間ドック
12:00に食事が出て完了。結果が出るまでにおおよそ2週間ほどかかる。今日は自宅で養生した。バリウムがすっかり出るまでに半日、いつどこで出るか予想がつかないだけにやっかいだ。(笑)

このところ、木蓮がこまごまとした整理を始めだした。生きていく上で必要な部品は沢山はいらないというコンセプトに従って、廃棄処分の対象を拡大しているらしい。もとより私のモノなどは、たかが知れている。大方は、木蓮の書籍、洋服、生活雑貨が占めるのだが、いざ整理するとなると、それぞれのモノの時間が蘇ってきて、ひどく疲れてしまうのだという。もっともなことだ。
私にせよ、今現在はアウトドア関係のマニュアル本の類いがズラリ並んではいるけれど、山に関する地図とかガイドブックとか、そういう基本的なものを除けばいらないものも多いのだ。そういう類いは図書館にいけばたいていのものは揃う。古いパソコンとか使わなくなったアンプ類、その他諸々が押し入れの奥を占有している。廃棄するにも、それ相応のエネルギーがいるのだ。リサイクルショップに捨て値で売り飛ばし、雀の涙ほどの金子を貰うのも一つの方法だろうが、「役目を終えた道具」として最後を見取ってやりたいと思う。
以前、本を自治体の廃品回収に出した際、紐でくくっておいたにもかかわらず、荒らされて盗まれていたことがあり、いたく心が傷ついたことがあった。どこの誰とも判らぬ人に持っていかれ気味が悪かったし、荒らされた現場がひどくもの哀しかったので、本については、割り切ってショップに持ち込むことで対応。洋服や道具類などは、ほんとうはフリーマーケットにでも出せばいいのだろうが、やはり、廃棄処分ということになるだろう。
2001/10/25


■ 人間ドック前夜
10月の仕事の目処がついて「ほうっと」一息。川口での仕事は順調に推移している。来月の仕込みを終えて、いよいよ30日から与野、蕨のメンテナンスにかかることになった。29日会議で正式な発表が行われる。イメージは既に先に及んでいる。
大腿部の痛みが引かないことを整体師に申し出たところ「強烈な」指圧を施してくれた。その痛みにじっと耐えるのも快感というべきか。特に腰への指圧は絶品で、あまりの気持ち良さに唖然としてしまった。これで260円とは安いものだ。しばらく通ってみることにしよう。
明日は「人間ドック」いつもながら気分のいいものではない。ある時点の身体の精査を行っておくことに意味がある。ひとつふたつの支障は仕方がない世代だ。21:00までに飲食を終えて、明日は10:30までに病院に行く。会社は休みを取った。バリウムを飲んだあとの始末が予想できない。ネクタイを締めない平日というのも気分がいいものだ。浦和図書館に本の返却もしなくてはいけないし。
2001/10/24


■ 忙しかったなあ
昨日も今日も、ゆっくりと昼食を取る暇がない。忙しいのだ。午後3時から医者に赴き、電気とマッサージを行う。どうやら整形外科というのは「じじとばば」の談話室になっている気配だ。おおかたは筋、骨の病に悩んでいる人が多いのだが、毎日療養に通うことが茶話会の様相を呈しているらしい。 運動不足を指摘された私は、さっそく週末には山に向かう大義名分ができた。やはりコツコツなのだ。ライフワークが治療を兼ねるというのはお笑いだなあ。
2001/10/23


■ 仕事に没頭
出社してすぐに医者に赴く。整形外科と内科。右足大腿部と右手指先の痛みと痺れ。どうやら5月に腰痛を患った後遺症らしい。季節の変わり目に出たのだという。ははあ、若いと思っていても身体は確実に老化しているのだなあ。運動不足を指摘された。せめて月2回の登山と普段のトレーニングを欠かさないようにしなくては。レントゲン撮影とマッサージを施す処方だった。午後になって右手指先のしびれは取れた。しばらくはマッサージに通わなくてはならないようだ。腰を揉んで貰うととても気持ちがいい。明日も行こうっと。但し1700以降に。
30日から与野支店と蕨支店をメンテナンスしなくてはならない。ようやく川口に慣れたというのに「組織」というものは勝手なものだ。宮仕えの身では致し方ないか。
2001/10/22


■ optimus燃焼実験
快晴という予報が崩れていた。山に向かった人たちはさぞかしがっかりしたことだろう。スーパーの買い物に「アッシー」(もはや死語に近い)をやり、しこたま食糧その他もろもろを抱えて帰宅。近くのパン屋の「フランスパン」をかじる昼食。薬も今日で最後。喉の痛みは緩解しつつある。名古屋の友人Nから電話、仕事場からだという。単身赴任の彼は8月に胆石摘出の手術をしたそうだ。脂関係の食物を受け付けなくなったという。半世紀も生きてくれば、どこか身体もガタが来るのは仕方のないことだ。私も今週25日には人間ドックを受診する段取りになっている。一病息災くらいのスタンスでちょうどいいのではないか。Sから電話あり。東北「雫石」あたりで一週間ほど写真撮影の旅に出ていたそうだ。いろんな温泉に浸かって生命の洗濯をしてきたという。うらやましいかぎりである。

午後からoptimus199の灯油燃焼実験に取りかかる。予熱がうまく行かなかったようで「赤い炎」が消えなかった。どうもうまくない。ガソリン仕様に戻すことにした。optimusNo.00に灯油を満たし、再度燃焼実験を行う。予熱が不十分だと黒い煤がもやもやと立ち上がる。火力は凄いものがある。骨董品かと思っていたが、どうしてどうして立派に現役果たせることが判った。 登山靴は昨日塗った脂が乾いていなかった。一週間ほど乾燥させなくてはダメみたい。先週、今週と山に向かうことができなかった。来週は行きたいなあ。
2001/10/21


■登山靴メンテナンス開始
爽やかに晴れ上がった空。谷川岳、尾瀬、中禅寺湖は紅葉の盛を迎えているという。その彩りが脳裏に浮かぶ。里山に降りてくるのが待ち遠しい。

山に向かいたい気分だったが、登山靴と靴のメンテナンスに取りかかる。登山靴は長い間メンテナンスしていなかったから、そうとう傷んでいた。 「たわし」でゴミを落とし靴の底までを綺麗に掃除。それから脂を手で摺り込む。まず乾いている皮を潤して、いったん乾燥させる。 明日は「たわし」で靴底をほじって小石をかき出し、靴紐なども洗い、場合によっては交換し、再び脂を摺り込む作業を行う。木蓮の靴も同様な処理。大事に使えば一生モノだ。

仕事用の靴4足(全てリーガル)も同じようにメンテナンスする。本当は一週間単位でやれ!という木蓮の御指示が出ているのだが、ズルをして2週間、はなはだしい時は3週間に一度という頻度でやっている。7年も履いた靴、しみじみ見ると皮が相当傷んでいて、再生不能になっている。もうお墓に入れてやってもいい頃合だろう。よく頑張ってくれました。靴底を替えなくてはいけない靴もあるけど、いっぺんにやるとモノ入りだから一足づつだな。新しい靴は12月ボーナスまで我慢だ。
2001/10/20


■ optimus199メンテナンス完了
5年ほど前に有償で譲渡して貰ったoptimus199rangerを点検整備した。ひとつひとつの部品を磨いて洗浄。比較的最近の(10年前位)のガソリン/灯油式のバーナーだ。4年ほど前まで現役であった。使用頻度は少なかったように思う。アルミニウム弁当箱スタイルで、アルミ箱がコッヘルを兼ねるようになっているから、水さえあればたちまちお湯を沸かすことができる。洗剤で綺麗にあらってやった。今となってみれば貴重な代物ということができるだろう。灯油はガソリンより引火点が高いから車のトランクに放り込んでおいても安全だ。車でドライブに出かけて、ちょっとお茶したい時に役立つかも。もっと使ってやろうという気になった。ついでにSIGGバーナーもメンテナンスした。これが今まで一番活躍していたのだが、尾瀬キャンプの折に、ついに使用不可となってしまった。メンテナンスを怠った罰である。今回はパッキングゴムまでを交換し、使えるようにした。

optimus199、optimusNo.00を「灯油」の引火点が高いという安全性に着目して、灯油専用のバーナーに切り替えてみようと思う。予熱を徹底して行わねばならないのだが、テントの中でも使うことができる利点がある。ガソリン式は「火だるま」の可能性があるから、テントの中ではやはり怖い。植村直己氏も、その点を恐れて灯油式バーナーにこだわったと書いてあった。それに燃料コストも格安なのだ。家庭用ストーブが「灯油使用」になっているのは、この安全性ゆえである。ガソリンストーブは、ある意味で危険なのだ。ガソリン式は「ホエーブス625」と「snow peak」「SIGG」だけにしよう。簡便なガス式バーナーは、もちろん併用する。(非常用として) こういうメンテナンスも、りっぱなアウトドアの基本なのだと痛感した。このHPを読んでくださる方のヒントになればと、こだわりを持って書き記している次第。

喉の痛み、徐々に和らいできた。明日はもう金曜日だ。今週は仕事しなかった!反省。 週末は快晴の予報が出た。里山に紅葉が降りてくるには早いのだが、どこかに出かけたい気分ではある。25日は人間ドックの予定になっている。 ああ、マラソンの練習も始めなくてはいけなかった。まさか本番が練習日という訳にはいかないしなあ。
2001/10/18


■ optimusNo.00再び
午前中、医者に赴く。薬を飲んで午睡していたら、けたたましい電話。注文していたバッグが届いた。合計4種類のバッグが揃った。さようなら紙袋たち!さっそく木蓮が広げて歓声をあげていた。秋のキャンプを企画してデビューさせなくてはなるまい。

年代物の「optimusNo.00」の燃焼実験を行った。予熱を行い、圧力弁を閉じ、ポンピングを行うと気化した「灯油」が出て来る。点火!頼もしい燃焼音が轟いた。今ではガス式が全盛になっているが、このように古典的な道具も捨てがたい味がある。今までは鑑賞用に鎮座させていたのだが、立派に現役で使えることが判った。このoptimusNo.00は、あの植村直己氏がマッキンリーで使っていたものと同じ。独りテントの中で暖を取った姿が偲ばれる。幸い、部品のほとんどがリニューアル可能だという。道具は使ってこそ意味がある。幾つもの山行で使われて、外観こそボロボロ状態だったが、磨かれて綺麗になった。再び、点火されて、さぞかし喜んでいるに違いない。大事にしてあげよう。
2001/10/17


■ 喉が痛い
昨日の午後から喉が痛み始め、ついにモノを飲み込む度に激痛が走るようになった。会社を休む正当な理由ができた。(俺がいなくても会社はなくならないのだ)朝、食事を終えてから、ひがな一日惰眠を貪った。喉のうがいを1時間に一回の頻度で行い、トローチを舐める。熱も少しある。一日中寝ていたので、からだがだるい。相変わらず喉が痛い。この分では明日も会社に出れないかも。

ホエーブス625「圧力ポンプ」がメーカーより届いた。ポンプの故障により結局、先日の宝台樹キャンプ場では使い物にならなかった。信用失墜である。返品も申し出たのだが、2年間使ったことだし愛着もある。起きうる危険(火だるま事件)が想定できれば対応可能ということで使い続けることにした。これに替る道具が今のところない。メーカーの良心で新品交換もして貰ったことだから、顔を立てなくてはいけないなあ。頑張って下さい!

アウトドア文化を日本に根付かせようと本気に動いている国産メーカーがある。新潟県三条市に本拠地を置く「snow peak」というメーカーだ。まだコールマン文化には遥かに及ばないが、道具を作り販売するだけではなく、その思想スタイルまでも提供していこうとする企業姿勢は見事なものだ。先日も作った部品に欠陥が見つかったとリコールを公表した。すべて交換と言う姿勢は立派なものだ。某自動車会社が、その欠陥を糊塗したことにより膨大な損失(信用と市場)を被った。すべては信用なのだ。

テロ対策特別法案可決。これが何を意味するか。正確には判っている国民がどれだけ居るだろうか。野党の国会事前承認などと、相変わらずの時差ボケだ。 安全がアメリカの傘の下で維持されてきた現実。遡る事、50年前にアメリカに日本は占領されたことを知るべきだ。終戦記念日ではなく敗戦記念日と表現を改めなくてはならない。50年という時間をかけて思想も経済も含めて、およそ生活の末端までが「占領されている」というのに。教育の荒廃に至っては、もはやなす術なしという有り様。アメリカは若くて凄い国だと思うが、やはりちょっとやりすぎではないか。陸上での武器の使用をしないなどという修正案など、現実に攻撃を受けることはないし、そういう危険な場所には自衛隊を派遣しないという時差ボケ的認識だ。「戦場に戯れ事なし!」である。これでは自衛隊員が可哀想ではないか。
2001/10/16


■ 発送完了
川口郵便局からEMSで荷物を発送した。送料10,700円は高い。いつもなら4日もあれば届くのだが、検査が厳しくなっているので10日ほどかかると言われた。それにしても、空から爆弾と食糧を同時に落とすというのは「大いなる矛盾」だと思う。
2001/10/15


■ 衣替え
クリーニング屋に夏の衣料を持参した。ようやく衣替え。大量の荷の移動に、さっそく昨日求めた「トートバッグ」が役立った。さすがにモノが入る。(笑)図書館に行って本とビデオを借りた。娘に発送する荷物の準備を完了。明日、郵便局から発送する手筈。CDと僅かな本も入れておいた。
スーツのシミがおちていないと木蓮が騒いで、その不満を実家のお母さんに電話で伝え、指示を仰いでいた。とうとう近くのクリーニング屋に赴いて「交渉」に行った。気になっていることを、そのままにしておけない性格なのだ。そういうしっかりものが私のようなだらしない男と一緒に暮らすというのは、はなはだ面妖なことだ。割れ鍋に閉じ蓋とはこのことだ。(笑)
生活感溢れる一日を過ごした。恒例の靴磨きは、私が午睡に入ってしまい出来なかった。木蓮は、はなはだ「お冠」の御様子であった。桑原桑原。日曜日の夕方は、早めのお風呂と髭剃器の掃除。2000からの大河ドラマを見るのが恒例になっている。いよいよ佳境に入ってきて目が離せない。
2001/10/14


■ お買い物
朝、娘に電話をいれて近況を確認する。羽毛ジャケットと登山用のスラックス(二重構造になった暖かいズボン)とカレー粉と煎餅とお菓子の要請があった。 品物よりも送料の方が高いのが玉に瑕。さっそく手配してやらねばと、娘に甘い「父」は思うのであった。もっとも実務的な手配するのは木蓮なのだが。

京浜東北線。赤羽から埼京線で行くのが正しい作法だが、今日は、そのままのんびりと田町まで。反対側ホームの山手線で恵比寿まで。目的のmont-bellは地下通路の傍にある。パンフレットで予め研究してあったのだが、やはりこの目で確認しなくてはならない。お目当てのバッグが並んでいた。大きさがイメージと異なっていた。ああでもない、こうでもないと40分近く。いわゆる「キャンピングトートバッグ」を計画通り2種類ゲットした。この他に通信販売で2種類のバッグ。これで紙袋生活とおさらばできるというものだ。お値段は2900円と3000円であった。それから池袋に向かい、カメラのビックで2700円分のサービス券をフィルム10本と交換して貰った。サービス券の使用期限が10月22日までだったのだ。節約家の木蓮が見のがすはずがない。
2001/10/13


■ 火の記憶
ここ2.3日の木蓮の苦心により(それが愉しみみたいなのだが)すっかり部屋のレイアウトが変わってしまった。むろん、より機能的に使いやすくなったことはいうまでもない。雑然と置かれていたものが、階層別に整理格納された。メンテナンスのしやすさと、安らぐ空間を意識したと言う。さすがデザイン専攻の面目躍如。キャンプ道具と山の道具を別々に格納したから、準備が簡単になった。
燃焼器具だけで何と5種類が揃った。ガス器具も入れると7種類があることになる。どうも火に関わる道具に御執心らしい。簡便なものより複雑な手順を踏むものが好みらしいのだ。テントも然り。幼い頃に隠れて遊んだ押し入れの記憶。隠れ家を作り、そこはかとない盗賊ごっこ(ないしお医者さんごっこ)で遊んだ記憶が蘇る。母の子宮から出た身である。幕営が好きというのも頷ける話だ。人は穴に入りたがる。死して墓場に入るというのも究境して等しい。

現在所有している燃焼器具を列記しておこう。
●SIGG(ガソリン/灯油)松本市で購入したもの。かれこれ5年使い倒している。軽い。山岳用
●optimus199(ガソリン/灯油)弁当箱型の譲渡品。なかなか味わいがある。やや重い。キャンプ用
●ホエーブス625(ガソリン)復刻品だが、よく火だるま現象を起こす。メンテナンスなしには使えない。2年使用して、先日新しいものに交換して貰った。メーカーも「及び腰」らしい。場合によっては返品も可能という対応ぶりだ。とても重い。キャンプ用
●snow peak(ガソリン)2001記念バージョン。へそくりで購入。まだ一度も火をつけていない。軽い。山岳用
●optimusNo.00(灯油)骨董品かつ観賞用。真鍮のBODYが歴史を語っている。
●purimus2243(ガス)ハイカロリー3500というもの。もう10年近く使っている。極めて頑丈なり。両用。
●EPI(ガス)譲渡品。小型で頑丈なり。安全性能ではガスは群を抜いている。味わいと言う点ではガソリン式に遠く及ばない。両用。

この他に灯用のランタンも含めると、、、、よくもまあ、これだけ揃ったものだと思う。木蓮のひんしゅくを買うのも無理からぬことと言えまいか。
山は紅葉の盛を迎えているという。行きたいけど、まず記録を書き上げる作業に着手しなくてはいけない。それまでは何処にも行かない事。今日、明日で集中的に書き上げること。メモを起こさなくては記憶が摩滅してしまう。あっいかんいかん。好物の柿が美味しい季節になったなあ。栗ごはんもおいしい。芋ごはんもおいしい。我ながら節操がない。秋刀魚を食べたいと言うと「長過ぎて」台所では焼けないから「ベランダ」で「炭火」で焼いて下さいと言われた。 それも一興かなあ。
2001/10/12


■ 怒濤の一週間
働く環境が変わってから、かれこれ10日ほど経過した。相当、神経が疲労しているようだ。ストレス解消はアウトドアの計画をたてることだった。本栖湖と宝台樹木キャンプの記録を作成しなければならないのだが、まだスケッチも完了していない。いつになったら記録を書き上げることができるのだろう。
ここ数日というものはキャンプ道具のことで木蓮と愉しいmeetingをやっていた。とうとう木蓮がアウトドアルームの改造に着手した。帰る度に部屋のレイアウトが変わっていて私を驚かせる。もともと片付け魔みたいなところがあるからなあ。長年使用していた紙袋がダメになった反動もあるのだろう。その整理の仕方は徹底している。木蓮なりのストレス解消法なのだろう。課題はオートキャンプと山、それぞれの道具を仕分けして、必要な物を整然と整理しなおす点にある。今までは企画の度に組み直していたから労力の無駄が多かった。押し入れの棚から本棚から、いわば基礎から整理をやり直すつもりのようだ。私としては何も言うことはない。ありがたいことではある。
2001/10/10


■ 往きて環らぬ戦いの日々
とうとうアフガニスタンへの攻撃が始まった。離陸する飛行機と翻る星条旗、アメリカの正義の象徴ということだろう。アメリカはルビコン川を渡ったのだ。 国家と宗教の戦い。かって織田信長が一向宗と戦い、ついに延暦寺を灰燼に追い込んだ歴史を思い起こした。宗教との戦いはいつ終わるとも果てがないのだ。 イギリス、ドイツ、ロシア、イタリア、フランス、オーストラリア、日本、陸続と国家が参加する図。テロを生み出した歴史への内省と検証は覇権主義の下では遂にされることがないのだろうか。今、アメリカでは言論封殺が盛んに行われているようだ。ロサンゼルス郊外に住んでいる娘に、心配のメールを打ったことだった。だからといって戻ってくる娘ではないことは判っているのだが。いやはや。
2001/10/09


■ キャンプスタイル
宝台樹キャンプ場は、標高1000mの高原地帯、美しい白樺に囲まれた山間にあった。眼前には谷川岳が毅然として聳え立っていた。100平米の広がりのあるサイトは、かって経験したことのない快適さであった。

そもそもオートキャンプなどという大仰なモノが、自分達のスタイルに合うのかどうか。
テントが揃い、タープが揃い、巨大ランタンまでを揃えるに及んで、ベースキャンプを軸にした山を意識せざるを得なくなったが、背負えるだけ荷物の幕営こそが、私達には相応しいスタイルであることに変わりはない。今までもこれからも、質素、簡素の域を出る事はないだろう。ただ、オートキャンプも山に遊ぶ形のひとつとして捉える幅があってもいい。まずもって、あの大仰なキャンプ荷物には辟易としてしまうのだけれど。そのどれもが国産一級品。凝り性の面目躍如というべきか、価格と性能比を調べた結果のことだ。

それにしてもcaleman紋章の威力は恐ろしい。あの圧倒的物量展開は、いかにもアメリカ的だ。鉄、車、冷蔵庫で世界を征服し、映画、娯楽においても制覇を達成、レジャー部門に於いても他の追随を許さないという点でも、いかにもという印象を持つ。あのひとつひとつの部品の大らかさ(作りが粗雑という意味もある)と値段の安さはどうだ。アウトドアの歴史という点では、日本は遥かにアメリカに及ばない。なにせ西部開拓が発祥なのだからなあ。焚き火、野宿は当然、BBQ、DO等、キャリアの違いは歴然だ。キャンピングカー文化に至っては、そもそも歴史の深みが違う。頑張れ国産メーカー!。そういえば私もコールマンの道具をひとつ持っている。小さな赤いクーラーである。まあ、これは許せるか。

移動搬出の為に、永年使用していた紙のパックが、ガムテープの補強にもかかわらず、あちこち破れてしまって、とうとう退散願うことになった。かれこれ紙バッグスタイルを5年間続けてきたのだから立派なものだ。さすがの節約「木蓮」も「紙袋」には万歳したようだ。格納の為の、様々な容器が必要というので、バッグをふたつ選びだした。この他にもバッグを二つほど選びだすことになる。(その為に、今週末に恵比寿まで出向く計画だ)敢えて四角の箱ではなく自在に変化するバッグを選び出す見識を誉めなくてはならない。選んだバッグは、いずれもこだわりの一生ものアウトドアブランド。やはり紙袋とは値段が違うのは致し方ないことだ。(笑)
2001/10/08


■ 渋滞
予定を一日早めて帰宅する。いつもながら関越の渋滞は凄い。
キャンプの荷物を何とか簡素化できないものか、真剣に討議することになる。もう、これ以上の荷物は入らない。simple campがいいなあ。何も足さない、何も引かないというコピーが思い出される。明日はゆっくりしようっと。
2001/10/07


■ 武尊山2158m
全ての準備をさきほど終えた。明日から「上州武尊山2158m」を目指して宝台樹キャンプ場にベースを張る。もっとも明日は移動日なので、のんびり過ごすことにした。北海道以来の荷物を車に積むことになる。すべての準備は木蓮が担当してくれた。燃料系統だけは私が担当した。私は3日連続の「宴会」で、いささか疲労気味。生命の洗濯をしてこようっと。ホエーブス625が届いた。メーカの担当者に仕様についての詳細な確認作業を行う。どうやら金属の膨張率の違いが「火だるま」事件の元らしい。使う度にメンテナンスに気を配らなくてはならないようだ。予算は20000円以内ということで頑張る。
2001/10/05


■ 満月
「月が出ているよ」
ベランダの向こうで木蓮が私を差し招いた。
「月か」
眼鏡越しでは朧月。
中天にポワンと浮かぶお月さま。
月を眺めるなどと、、、ううむ、、恥ずかしいことだ。
らしくもないなあ。テレテレ。
2001/10/02


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