それでも花は咲く


■広いベランダで園芸熱が爆発(2000年10月-2002年3月)
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埼玉県某所、マンションの4階。ここのベランダはすごく広かった。
幅もだけど、奥行きが広かったのである。

ロベリア ※右は、スーパーの店先で買ったロベリア。
蕾もないほんの小さな苗だったけど、きれいに咲いてくれた。


引っ越した次の春に仕事を辞め、家に居るようになった。ゆとりのある時間+広いベランダ=ベランダ園芸過熱という単純図式である。

このころから花の本を飽かず眺めるようになり、花の名前を覚え、花屋の店先を眺めるのが楽しみになった。


チェリーセージ ※左は、通信販売で苗を買ったチェリーセージ。
鮮やかな赤い花。葉の香りのよいハーブの一種。


春からインターネットを始め、ここでも植物のことをいろいろ調べるようになった。そこで知ったのが通信販売。早速、無料のカタログを取り寄せて、また、これを飽かず眺める。掲載写真を穴のあくほど見つめ、ひと文字もおろそかにせずに説明文を読んだ。

結局、宿根草とハーブを中心に、10種類程度の苗を注文した。広いベランダサマサマである。
が、結果として、この時購入したものの中で現在も育てているのは、ローズマリーとストロベリーゼラニウムのみである。


クロユリ ※右は、種苗の販売元で購入したクロユリ。
美しい花だが鼻がまがるような異臭がある。


埼玉県は園芸の盛んな土地である。
自転車で10分くらいのところに、種苗の販売元があることを知ってからは、一週間に一度のペースで通っていた。

こうなると、ほとんどビョーキである。
次から次へと珍しい草花苗を買い込み、広いベランダが花で埋まるようになった。


パンジー ※左は、園芸店で苗を買ったパンジー。
ふつうの花が一番だと思うようになった。


ここのベランダはフェンスがコンクリートだった。風通しがあまり良くないのである。鉢の置きすぎも相まって、病害虫が大発生。

うどん粉病、アブラムシ、ハダニ、ヨトウムシ、それにオンシツコナジラミまで。病害虫に関する知識がまるでなかったので、植物がなぜ枯れてゆくのかわからなかった。

晩秋を迎えるころには、それまで育てていた植物のほとんどを処分せざるを得なくなった。そして、パンジーやサフィニアなど、よく見かけるふつうの花が一番だと思うようになった。そう、クリスマスローズに出会うまでは。


ヘレボルス ※右は、野田園芸で購入したヘレボルス。
微妙な色合いが美しい。


園芸書でクリスマスローズの名を知り、その写真に心を奪われた。丹精で、品の良く、和庭にも似合いそうな花姿。加えて、花の少ない冬に咲くという。

当時、花屋ではあまり見かけない花だった。
どうしても欲しくなり、インターネットでナーサリーを調べて野田園芸を知り、現地に赴き、とうとうヘレボルスを連れて帰った。それも2鉢も。その後、さらに1鉢増え、我が家にはヘレボルス3姉妹が誕生したのである。

その後、彼女たちはすこぶる元気で、二年目の冬にはひとまわり大きく育ち、たくさんの花を咲かせてくれた。


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